ネットサーフィンをしていると、ほぼすべてのウェブサイトに必ずと言っていいほど「Copyright」が記述されているのが目に留まると思います。
Copyright(コピーライト)とは著作権のことで、ウェブサイトはもちろん、映画や音楽、本や漫画、絵や彫刻など、すべての作品に著作権が存在します。

基本的に日本の法律では、わざわざ[Copyright]を表記しなくても「著作物」には「著作権」が発生しています。

つまり、コピーライトの記述があってもなくても、勝手に他人の著作物をコピーすると違法になります。

ここで疑問が生じるのですが、コピーライトを表記していなくても著作権が発生しているのであれば、なぜ律儀に[Copyright]を記述するのでしょうか?

その理由は大きく以下の2点になるでしょう。

1つは、著作権者を明記して主張することで、無断利用を牽制し、抑止力として働かせているケース。
もう1つは、そういう慣習が広まり、理由も分からずに記述しているケース。

ウェブサイトに限って言えば、後者のほうが大部分なのではないでしょうか。

近年では、Facebook や Twitter、Tumblr などのSNSや、WordPress をはじめとするCMS、または多くのブログサイトなどの普及により、誰でも気軽に情報を公開できるようになりました。

その中で、歌詞をコピーして掲載したり、他のサイトの文章や写真を無断でコピーして掲載することが問題になっています。
コピーした人には悪意が無い場合が多いようですが、悪意の有無に関係なく、著作権法違反になりますので充分な注意が必要です。

さて。そのコピーライト表記ですが、よく見かけるのは[Copyright © 2011 – 2014 Sample inc. All Rights Reserved.]などでしょうか。

しかし実はコレ、「正解」とは言い難く、不必要な箇所がいくつか混ざっています。

まずは先頭の「Copyright」の部分。
これは、続く「©」が「コピーライト」の略語を示すものなので不要になります。
(「©」ではなく「Copyright」のほうが不要)

続いて年号の部分ですが、このケースの場合、「2011」は最初の発行年であり、必要な要素なので残しておきます。
後に続く「- 2014」のほうは著作物の内容が更新された年号を表すものなで、あってもなくてもどちらでもOK。また、年が明けたからといって年号を更新する必要もありません。

最後に「All Rights Reserved.」の箇所ですが、これは万国著作権条約とは無関係であり、実は最も不要な要素かもしれません。

Wikipedia によれば、、、

著作権表示に書かれる「All rights reserved」は、ブエノスアイレス条約加盟国間において著作権が保護される。
そのため、アメリカのような万国著作権条約加盟国かつブエノスアイレス条約加盟国では、「© 権利者名 発行年 All rights reserved」などという著作権表示がされる。これにより、万国著作権条約加盟国とブエノスアイレス条約加盟国の双方で著作権の保護が受けられる。
ただし現在では、ブエノスアイレス条約加盟国も全てベルヌ条約に加盟しており、無方式主義により一切の著作権表示なしで著作権が保護される。したがって、「All rights reserved」は現在では意味がない。
もちろん、日本などブエノスアイレス条約の非加盟国の著作物には、過去・現在とも意味がない。

…とのこと。

ハッキリと「日本では意味がない」と言い切られています。

そんなワケで、いらない部分を整理したコピーライト表記は以下の通り。
例えば、2014年に初公開したオンズの著作物の場合。

© 2014 ONZE.

たったこれだけ!

基本的に、最低限必要とされるのは「©」「最初の発行の年」「著作権者の氏名」になります。

ちなみに、「©」を html に直接書く場合は、「©」と記述すれば表示されます。

その他、似たようなマークでは、登録商標を表す「®」、トレードマークを表す「™」があります。

それぞれ、htmlでの書き方は以下のとおり。

  • © … &copyright;
  • ® … ®
  • ™ … ™

以上。
「Copyright」表記に関する情報でした。