SSLとは?
「常時SSL」とは、ウェブサイト全体をHTTPS化することで通信を暗号化し、より安全なアクセスを提供する技術です。
これによりユーザーのデータ保護と信頼性が向上します。
以前は個人情報を扱うページのみがSSL化されていましたが、現在は全ページをSSL化することでサイト全体のセキュリティを強化する動きが一般化しています。
SSL化されていることの確認方法
ウェブサイトがSSL化されているかを確認するためには、ウェブサイトのURLをチェックする方法が最も簡単です。
- SSL化されていれば「https」と表示されており、URLの左側に鍵アイコンが示されていることが一般的です。この鍵マークが表示されていることで、通信が暗号化され、安全な状態であることが確認できます。
- SSL化されていないとURLが「http」となっており、URLの左側に「安全ではありません」や「保護されていない通信」のような警告が表示されます。
SSL化されていない場合
各種ブラウザにて。SSL化対応されていないとURLの表示が次のようになっています。
Chromeの場合:
URLバーに「保護されていない通信」と警告が表示されています
Safariの場合:
こちらは「安全ではありません」と表示されています。
Firefoxの場合:
Firefoxの場合は保護されていない通信であることを示す赤い斜線と鍵のアイコンが表示されます。
GoogleがSSLを推奨する背景と理由、SEOに与える影響
Googleは2014年8月の時点で既に『検索結果ランキングを左右する「シグナル」に「httpsサイトを優遇する」』と公式にアナウンスしました。
これはつまり、SSL化しているサイトは上位表示し、そうでないサイトは評価されない、ということです。
米国政府でも『2016年末までに政府関連機関の全サイトを「常時SSL」する』ことを義務づける政策を発表し、SSL対応の重要性に注目が集まりました。
こうした動きは今後も継続し、ますますSSLの重要性が高まるでしょう。
常時SSLの導入による具体的なメリット
情報の安全性向上
SSL化によりデータの盗聴や改竄を防ぎ、公共Wi-Fi利用時でも安全な通信を確立できます。
ユーザーからの信頼の確保
SSL証明書による第三者認証により、サイトが信頼できることを証明できます。
表示速度の改善
HTTP/2プロトコルという技術により、SSL接続では、ウェブページの読み込み速度が向上します。
検索ランキングに影響する
前述のとおり、Googleは公式に「常時SSLが検索ランキングに影響する」と明言しています。
実際の数値やパーセンテージは不明ですが、ウェブ制作者としての体感で、確実にSSL化したサイトのほうが上位表示されているのを確認できています。
セキュアな環境を提供しつつランキング向上を目指すのであれば、常時SSLの導入は有益であり、導入する価値が充分にあると考えられます。
常時SSL導入におけるチェックポイント
- SSL証明書の費用:
導入には少なからず費用が発生します。無料のSSL証明書も利用可能です。 - 301リダイレクトの設定:
サイト全体をHTTPS化するために、301リダイレクトを設定し「http」からのアクセスを統一する設定が必要です。
結論
常時SSLはSEO効果とセキュリティ向上の両面で有用です。
早期に導入し、ユーザーの信頼を得ることを推奨します。