星の数ほどあるWordPressのプラグインの中から、ほんとうに使うべきものを探すのはなかなか骨が折れる作業です。
大抵の情報が英語なので、翻訳する必要もあるでしょうし、実際に有効化して挙動を検証し、取捨選択していくのはかなり手間がかかります。
さて。そこで今日は、オンズが制作しているWordPressベースのウェブサイトで、ほぼ必ずと言っていいほど使用する代表的なプラグインを紹介します。
- Jetpack by WordPress.com
- Akismet
- WP Multibyte Patch
- Broken Link Checker
- WP Admin Basic Auth
- Limit Login Attempts
- Crazy Bone (狂骨)
- Google XML Sitemaps
- Contact Form 7
- Advanced Custom Fields
- WP Social Bookmarking Light
Jetpack by WordPress.com
最初に紹介するのは[Jetpack by WordPress.com]です。
「wordpress.com」を運営するautomattic社が開発している、正真正銘の公式プラグイン。
数多くの便利な機能をまとめてインストールすることができます。
ご存知の通り万能型のプラグインで、これ1つで何でもできる印象ですが、オンズではJetpackの機能のうち「Monitor」と「WordPress.com 統計情報」を常時有効化し、場合によっては「Custom Content Types」、「一括検索」、「パブリサイズ共有」あたりを頻繁に利用しています。
注意点としては、全機能を有効化するためには「wordpress.com」でアカウントを作ってサイトを連携させる必要があります。
Akismet
続いて紹介するのはお馴染み(?)の[Akismet]です。
WordPressインストール時に最初から梱包されているプラグインで、スパムメールを削除する強力なフィルタ機能を備えています。
使用するには「APIキー」を入手する必要がありますが、無料ですべての機能を使えるようになります。
こちらも無条件で有効化すべきでしょう。
WP Multibyte Patch
日本語版のWordPressをダウンロードするとデフォルトでインストールされているのが[WP Multibyte Patch]です。
WordPressのシステムを「マルチバイト文字」に最適化してくれるもので、日本語環境でWordPressを運用する際はこのプラグインを必ず有効化しておく必要があります。
特に重要な代表的な機能としては以下のようなものが挙げられます。
- 投稿記事の抜粋機能やRSSフィードの抜粋表示が正常に使えるようになる。
- 文字化け防止。
- 投稿画面の文字数カウントを正常化。
- ファイル名にマルチバイト文字が含まれるデータのアップロードに対応。
- 検索の全角スペースを半角スペースと同じように認識。
- ピンバック、トラックバックの最適化。
なお「マルチバイト文字」とは1文字を2バイト以上で表現する文字のことで、日本語のひらがなや漢字などがそれに該当します。
Broken Link Checker
[Broken Link Checker]は、リンク切れを起こしている文字列をピックアップして知らせてくれる便利なプラグインです。
設定により、リンク切れを感知した際にメールで知らせてくれる機能も備えています。
WP Admin Basic Auth
簡単にセキュリティを強化できるプラグインの筆頭としては[WP BASIC Auth]を推します。
特に設定もなく、有効化するだけでWordPressの管理画面にBASIC認証をかけることができます。
素人の方には扱いづらい「.htaccess」ファイルやパスワードファイルを編集する必要が無いので、プログラマーでなくても手軽に導入できるので大変オススメです。
なお、既に管理画面にログインしている場合はBASIC認証のアクセス制限はかかりません。またBASIC認証で使用するユーザー名とパスワードはWordPressの管理画面に登録されているユーザー名とパスワードになるので、管理も比較的ラクなはずです。
製作者が日本人の方なのも安心できるポイントですね。
Limit Login Attempts
次に紹介する[Limit Login Attempts]もセキュリティ系のプラグインです。
メインとなる機能は管理画面へのログイン試行回数を制限することです。
ログイン認証に複数回失敗すると、ログイン機能を一時的にロックして管理画面への不正ログインを防ぐ効果があります。
ログイン試行回数やログイン画面のロック時間は、プラグインの管理画面で自由に設定できます。
パスワード総当り攻撃(ブルートフォースアタック)による不正アクセスを防止できるので、もしWordPressのログイン画面に対するセキュリティ対策を何もしていない場合は、このプラグインを利用することをお勧めします。
Crazy Bone
[Crazy Bone]はブルートフォースアタックを監視するためのプラグインです。
1つ前で紹介した[Limit Login Attempts]と機能が被る印象ですが、こちらはウェブサイトへの不正アクセスのログを取って一覧を見せてくれます。
使用したユーザー名やIPアドレスも記録してくれます。
[Crazy Bone]単体で使うのではなく、[Limit Login Attempts]等との併用で真価を発揮するタイプのプラグインです。
Google XML Sitemaps
SEO系のプラグインとしては[Google XML Sitemaps]が必須でしょう。
一度有効化してしまえば、あとは自動的に検索エンジン向けのXMLサイトマップを作成し、新しい記事の公開時にも自動的にサイトマップを更新してくれます。
Contact Form 7
お問い合わせフォームを設置するためのプラグインも数多く存在しますが、[Contact Form 7]は基本的性能が高く使いやすく、説明不要なほどに有名なプラグインです。
オンズでも[Contact Form 7]を頻繁に利用しています。
Advanced Custom Fields
投稿記事、または固定ページに様々な情報(カスタムフィールド)を追加できるプラグインです。
「カテゴリー」でもなく、「タグ」でもなく、投稿記事に特定の情報を付加したい場合に重宝します。
例えば、車を扱うサイトを想定すると、「メーカー名」、「車種」、「色」、「オプション」、「排気量」、「価格」などをカスタムフィールドとして扱えることが考えられます。
アイディア次第で可能性は無限大。
デフォルトのままでは「ただのブログ」であるWordPressサイトが、このプラグインを利用すると限界を突破する。
……そんな潜在能力を秘めた素晴らしいプラグインです。
WP Social Bookmarking Light
最後に挙げるのは[WP Social Bookmarking Light]です。
各種SNSサービス「Facebook」「Twitter」「Google +」などと簡単に連携することが可能。
使い方も簡単なので初心者の方でも扱いやすいプラグインです
以上。必ず導入を検討すべきWordPressのプラグインを11個、紹介しました。
いかがでしたでしょうか?
普段からよくWordPressをご利用になっているユーザーの方は「おや?あのプラグインが入っていないぞ?」と、他のサイトやブログなどで紹介されている有名プラグインの数々がこのリストに加わっていないことを不思議に思うかもしれません。
例えば、「All in One SEO Pack」や「WordPress Related Posts」、キャッシュ系のプラグインで言えば「WP Super Cache」「W3 Total Cache」「Head Cleaner」など、さらには、一部のプログラマー系ブロガーの方が好んで使う「SyntaxHighlighter Evolved」などが該当すると思います。
しかし、これらのプラグインを敢えて掲載しなかったのには当然の理由があります。
一言で説明するなら「あえて使うまでもない」というのがその理由ですが、詳しくは別の記事で紹介しているので、そちらをご覧ください。
そもそもオンズではサイトを設計する際に「なるべくプラグインに依存しないサイト構築を心がける」というポリシーに沿って制作しています。
それはプラグインのアップデートやWordPressのコアファイルの更新の際に、なるべく不具合が起きないように、またプラグイン同士の干渉を避けるなどの理由で、利用するプラグインは必要最小限にとどめています。
つまり、ここで紹介したのはオンズでも頻繁に使わせていただいている「本当に厳選された現役のプラグイン」というワケです。
サイトの拡張性という意味では力不足かもしれませんが、基本的性能やベーシックな機能を強化するという意味では必須のプラグインと言えるでしょう。
必ずお役に立てること間違いナシ。
ぜひ導入を検討して使ってみてください。